哀しみの瞳
(秀)しぃっー後で分かる!いいから、言うな! そんなこんなで、あっという間に、楽しい時間が過ぎていった。沙矢ちゃんは、武が家まで送り、僕が、理恵を家まで送る事になった。ちょうどおじさんとおばさんにも挨拶する用事があったし、家から前もって、電話をしておいた。理恵と二人で久し振りに理恵の家に入った。 (待子)秀ちゃん、本当久し振りねぇ?あなたぁー!秀ちゃんよー早くぅ、 (次郎)おおっ!秀、来たか!何より何より!東大合格おめでとう、っだな!まぁ、秀なら、確実に受かると思ってた。 (待子)あなたぁ?近々に、秀ちゃんにお祝いをしてあげないとね。それでなくても、理恵が本当に世話を掛けていたのだから!ねっ? 僕は即座に話し始めた。「いやっ、そのことでちょっと、おじさんとおばさんにお願いがあって来ました。この際、ハッキリ言っておきます!理恵の事について僕にとっては、足手まといだとか、迷惑だとか思う事は一切ありませんから!それと!僕は大学へ行っても、週末には必ず帰ってきて、理恵の勉強とかを見てやりますんで、よろしくお願いします。 理恵にだって、夢はあるんです、聞いてると思いますが、保母になりたいそうなんです。僕はその夢を叶えてやりたいんで」二人は呆れた顔をして~ (次郎)秀っ、お前、こんなっ、理恵のことなんか (待子)あなた、こんなって、ひどいわ! (次郎)秀は、弁護士になるんだぞ!理恵になんか、構っていられるものか!(秀)おじさん、おじさん!とにかく、僕は4年間、言った通りに必ず実行しますから…理恵も、分かったね?あっそれと、明日も、理恵は、僕の家に来ますから!許してやってくださいね。…もう、理恵は、遅いから、休んで!部屋へ行ける? (理恵)うん、お風呂入ってから、休むから大丈夫! (秀)じゃぁ、そういう事で、おやすみなさい。 何か言いたげな二人を残し早々に家路についた。あれ以上何も聞きたくなかった。理恵に対する愛情がまるで感じる事が出来ない。二人共が好きになれなくなった。