哀しみの瞳

秀一は、センター試験を無事終えて、自己採点の結果も良く、家族全員を安心させてくれた。



高校では、卒業に向けて慌ただしい時期を迎えていた。



秀一は、平素の成績の良さに合わせて、今回のセンター試験の点数が、校内でも、一番だったらしく、卒業式の総代を務めることになった。



その日の夕食の時間～


（秀一）
「センター試験何とか上手く乗り切れたので…皆さん本当に、有難うございました。」

みんなを見て一礼する…



（美佐子）
「何よ！他人行儀に…秀ちゃん、真面目なんだから！何か合格発表の日じゃないのに、私、うるうるしてくるじゃないの！」



（秀）
「さっき、秀一に聞いたんですが、卒業式の日、総代を務めるそうです。」



（美紀）
「ええっ！それって、秀ちゃん、成績一番って事？だから、総代なんだよね？やっぱり、秀ちゃんだわね？」まるで自分の事のように、自信ありげに、うなづく。



（美佐子）
「そしたら、秀ちゃんの晴れ舞台、皆で見に行きましょう？ねぇ！貴方もよ！」



（甚一）
「わしは、最初から、行くつもりでいたんだ！」



（由理）
「由理も、行きたーい！しゅうの、卒業証書もらうところ、見てみたい！」



「貴女は、その日、学校でしょ？」