哀しみの瞳


(秀)
「まぁっ、それも多少はある。本人も、きっと本当の両親のこと、口には出さないが、気になってるはずだ。」


(秀一)
「にしても、本当の両親が今のこのこと現れたからといって、(あっ、そうですか!)って、由理を渡すんですか?」



(秀)
「由理は本当の両親に返してあげるべきだと思う。」


(秀一)
「いくら事情があったとはいえ、今まで、放っておいて、今さら返せはないでしょう!」


(秀)
「まぁ、一応事情は、理解してあげないといけないだろう。」



(秀一)
「由理の気持ちは、どうでもいいんですか?由理のしあわせは、何処にあるのかを、考えているんですか?貴方は!…」



(秀)
「由理のしあわせは、何処だけなのか?…此処だけと思っていいのか?秀一っ、どうなんだ!!」



(秀一)
「……此処に………此処に決まってますから……」
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