哀しみの瞳
秀の想い
理恵が高校を合格した事で、多少、俺の中では、まずは、一安心って思っているところがあった。大学に入って一年は、ただがむしゃらに勉強をして、2年になっても、それ以上に自分の気持ちを集中させ、弁護士になるまでの道を極めていた。ただ、今では、理恵の所へなかなか行けない自分に少し苛立っていた。
毎日、眠りにつく前に、今日一日、理恵はどう過ごしたのだろうか?と思いを回らせた。
理恵の家に、週末だけ、電話を入れるのは、欠かさずしていた。部活に入った事や、相変わらず沙矢ちゃんや、武達と会っていることや、コーラス部の先輩達がみんな優しい事など、すべてを聞かせてくれた。
理恵は、俺に会えないせいか、たまに、泣きそうに話す時もあったが、俺を気遣ってか、会いたいとは、絶対に言わなかった。
俺は最近、今更ながら、思う事がある。 (理恵は、俺のことをどう思っているのだろうか?と)それより、この俺こそ、理恵のことをどう思っているのか?………
そのことは、秀の中ではとおに、分かっていることだった。
毎日、眠りにつく前に、今日一日、理恵はどう過ごしたのだろうか?と思いを回らせた。
理恵の家に、週末だけ、電話を入れるのは、欠かさずしていた。部活に入った事や、相変わらず沙矢ちゃんや、武達と会っていることや、コーラス部の先輩達がみんな優しい事など、すべてを聞かせてくれた。
理恵は、俺に会えないせいか、たまに、泣きそうに話す時もあったが、俺を気遣ってか、会いたいとは、絶対に言わなかった。
俺は最近、今更ながら、思う事がある。 (理恵は、俺のことをどう思っているのだろうか?と)それより、この俺こそ、理恵のことをどう思っているのか?………
そのことは、秀の中ではとおに、分かっていることだった。