哀しみの瞳
秀は武から、連絡を受け―――


次郎宅へ、飛び込んで来た。秀の両親も来ていた。


(秀の父 正雄) 「ああっ、秀か?」

(秀の母 君子)
「秀ちゃん!冷静に話を聞いてね?別に誰が悪いとかじゃぁないのよ!理恵ちゃんが人騒がせなだけだから」


秀は、二人には、何も答えず…


(秀)
「おばさん!いったい、何があったんですぅ?」


(待子)
「秀ちゃん…えええっ、何から話せばいいのかしらぁ、…それが…それがそのぅ」


君子が口を挟む。

(君子)
「理恵ちゃんは、待子さんのお姉さんの居る、九州の熊本へ行く事になってたのよ―、それなのに…」



(秀)
「えええっ!何でっ、………何の為に理恵が、そんな所に。えっ?」


秀は、いったい何が何だか全く分からない事で、頭が混乱していた。



待子が、こらえきれず、泣き出してしまった。
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