・約束・2
「行ってらっしゃい、春夏ママ」

ポンッと春夏の背中を押した。

「ふふっ・・・行ってきます。
後よろしく・・・パパ」


少しくすぐったい気持ちのまま、春夏を送り出し
用意してもらっていた朝食を済ませた。




「さて・・・と」

せっかくオフになったんだ。
雅紀が起きるまでは台本に目を通してセリフ入れするかな。

起きたら、いっぱい遊んでやろう。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「パパ?」

雅紀が目覚め、リビングに入って来た。

「おっ。目覚めたか?」

「うん」

「ママ、もう仕事に行ったから、今日はパパと一緒に過ごそうな」

「え?ほんと??いちにちじゅう、ずっと?」

「うん」

「やったぁ♪」

「でも、病み上がりだからな。お外には行けないぞ。
残念だけどお部屋の中だけな」

雅紀はそれでも嬉しそうだった。


「さぁ、まずはママが作ってくれたご飯食べちゃえ」

「うん」


< 113 / 180 >

この作品をシェア

pagetop