・約束・2
雅紀を抱きしめて、私は怖くなった。

「だ・・・大丈夫よ。 何でもないからね・・・」



どちらの写真も盗撮だよね・・・

ずっと、つけられていたの?・・・いつから?
雅紀が熱を出したのは突然の事だし、
今日の引っ越しだって、極秘にしていたのに・・・


「・・・分かった。それじゃあ」

電話を終えた雅也は、私と雅紀を抱きしめた。



「雅紀の存在が公になった」


「・・・うん・・・」


「事務所としては、時期を見て公表する予定でいたけど
こんなことになってしまったから・・・」


「どうする・・・って?」


「急遽、記者会見か書面報告か・・・
ネット上で事務所のサイトから動画配信するか・・・だって」


「・・・」



「自分の言葉で、伝えたいと思うんだけど、いいかな?」


「・・・誤解を招くより、その方がイイかも・・・
雅也に、任せるよ」

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