・約束・2
大声で叫んだ村上君は、どうやら雅也の隠れファンだったらしい。


「何で? 何で、雅也はこんな子持ちと?
 小田さんと結婚しなくたって・・・他にもっとイイ女がいるじゃん」



「・・・むらかみぃぃぃ・・・」
「アンタ、そこまで言う?」



「オレは納得いかねぇ!」

そう言って、村上君は部屋を出て行ってしまった。






「・・・なんなのアイツ」
「よっぽど雅也のコト好きだったんですねぇ」
「憧れが強すぎるのも・・・ちょっとね」

「春夏、あんなの気にする事ないわよ」



「うん・・・」


・・・でもさ、
彼の反応が一番ファンの心理に近いんじゃないかって思う。

男性ファンで、この反応なんだから

女性ファンだったら・・・


本気で雅也に恋していたヒトもいるだろう。
相手が一般人という事は、出会う順番が違っていたら
自分が彼の相手だったかもしれないのに・・・とか
考えるヒトだって、きっといるハズだ・・・

そんな人たちに対して、私は何をしたらいいんだろう・・・




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