・約束・2
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百合子さんとの約束に間に合わせるため、一旦社内の託児所に顔を出した。


「雅紀、ママ今日は未だお仕事あるんだ。
 少しの間ココで待っててくれるかな?」


「うん、いいよ。お仕事がんばってね」



雅紀の笑顔に癒され、託児所の先生にお願いする。

「急なお願いで申し訳ありません。よろしくお願いします」



「行ってらっしゃい。こちらはご心配なく」


急いで託児所を出て、前回お邪魔したお店に向かう。




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約束の時間ギリギリになってしまった。



「・・・春夏ちゃん、こっち」

百合子さんは先に着いて、奥のテーブル席に座って手招きしている。



「遅れてすいません。お待たせしました」



席に座ると、百合子さんが少し寂しげな表情をしている事に気づいた。


「百合子さん・・・どうかしたんですか?」



「・・・ん・・・聞いて・・・くれる?」


「はい。私でよければ」

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