・約束・2
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社内の託児所へ向かう。

「遅くなりました!」

ドアを開けると、目の前には雅紀を肩に担いでいる大きな背中があった。


「あれ?・・・雅也?」


振り向いた雅也は優しげな笑顔で答える。

「オレも連絡貰ったんだ。雅紀・・・大丈夫だよ」



「あ・・・ホント?よかったぁ・・・」

ホッとして、雅紀の頭を撫でた。






託児所を出て、ロビーへ歩いて行くと・・・

「春夏ちゃん!息子さん大丈夫だった?!」

百合子さんが駆け寄って来る。




「百・・・合子さん・・・」


「え・・・」

百合子さんの瞳は、私ではなく雅也を捉えている。
そして、雅也に抱かれた雅紀を見た。

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