・約束・2
「オレ達がしっかり支え合ってれば、家族が壊れる事はないから」


「百合子さんは・・・あのままでいいの?」


「仕方ないよ。オレは思わせぶりな態度取った覚えないし」


「でも、元カノだよね・・・放っとけないよ」


「春夏、これは瀬戸川さんが乗り越える問題なんだ。
 周りのオレ達が何かしちゃいけない」

「大・・・丈夫かな・・・」


「そんなにヤワな人じゃないよ」

相当ショックみたいだったし・・・
雅也と復縁できるかも・・・って期待したトコロで
目の前で結婚報告されて。
おまけに仕事相手の私が雅也の妻で・・・
さらに雅紀が産まれてて・・・


「あっ」

私は大事なことを思い出した。

「何?」

・・・そういえば、私、2人の過去も聞いてたんだ・・・
雅也の知らない過去。
それを話したら、きっと雅也だって彼女のコト
放っておけなくなるハズ・・・



「・・・後で。帰ったら話す」

「そう?」


タクシーに乗り込み、三人でマンションへ向かった。

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