・約束・2
「あれ・・・雅也?」

久々に見る、仕事中の春夏の姿に少しドキッとした。
やはり、キャリアウーマンの顔をしている。


「オレにも連絡くれたんだ。雅紀・・・大丈夫だよ」


「あ・・・ホント? よかったぁ・・・」

ホッとした春夏は、母親の顔に戻っていた。


「帰ろうか」

「うん。ありがとうございました。失礼します」


「お大事に」

保育士さんに見送られ、雅紀を抱え、春夏とロビーを歩いていると
春夏を呼ぶ声がした。

声の主が視界に入りオレは驚き、立ち止まった。



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