・約束・2
「彼女だってプロだ。嫌だからって仕事断ったりしないよ」
そう言ったオレに、春夏が口を開いた。
「私、雅也の知らない事も聞いちゃってるかもしれない・・・」
「何・・・聞いたの?・・・言って」
「雅也、驚かないで聞いて。2人が付き合っていた時、
百合子さんと雅也の間には・・・あ」
「・・・知ってる」
そう答えたオレに驚いた春夏だった。
・・・知っていた。百合子が妊娠した事を。
すぐオレに話すと思っていたら、何も言わず病院へ行き、
その後は何もなかったかのような態度だった。
望まない妊娠だった・・・と百合子の行動でよく分かった。
女優をやめる気も無く、産む気も無い。
・・・オレは、そう決めた百合子に合わせる事しか出来なかった。
女性としての幸せより、女優としての幸せを望んだ事で、
結局オレは彼女にとって、それだけのオトコだった・・・って
思い知らされた。
それがきっかけでもあり、気付けば心も離れていった。
たとえ、そんな百合子相手でも・・・
「・・・やり方が姑息だったよな・・・」
春夏には、ワザと百合子の前で結婚の報告をしたり、
‘家族’の姿を見せつけたのかと責められた。
そう言ったオレに、春夏が口を開いた。
「私、雅也の知らない事も聞いちゃってるかもしれない・・・」
「何・・・聞いたの?・・・言って」
「雅也、驚かないで聞いて。2人が付き合っていた時、
百合子さんと雅也の間には・・・あ」
「・・・知ってる」
そう答えたオレに驚いた春夏だった。
・・・知っていた。百合子が妊娠した事を。
すぐオレに話すと思っていたら、何も言わず病院へ行き、
その後は何もなかったかのような態度だった。
望まない妊娠だった・・・と百合子の行動でよく分かった。
女優をやめる気も無く、産む気も無い。
・・・オレは、そう決めた百合子に合わせる事しか出来なかった。
女性としての幸せより、女優としての幸せを望んだ事で、
結局オレは彼女にとって、それだけのオトコだった・・・って
思い知らされた。
それがきっかけでもあり、気付けば心も離れていった。
たとえ、そんな百合子相手でも・・・
「・・・やり方が姑息だったよな・・・」
春夏には、ワザと百合子の前で結婚の報告をしたり、
‘家族’の姿を見せつけたのかと責められた。