笑顔になあれ

結衣side

放課後

早くに仕事は終わった

今日は歌う気にもなれないし帰ろうと思った

すると

「花巻」

佑人君だった

吸い込まれそうな目に少しドキッとした

私は恥ずかしいのと怖いのでうつむいたまま返事をした

「なんでしょうか？」

おそるおそる聞いてみた。すると

「お前何者？」

意味不明な事を言われた

「どういう意味ですか？」

「お前さいつもメガネとマスクで顔隠してうつむいて一体なんなんだ」

そんな格好をしている理由佑人君には教えられない。もしかしたらそれをネタに何かされるかもしれない

「あなたには関係ないです。」

冷たく言い返してしまった

「これでも気になってるの。早川とお前言い方悪いけどちょっと浮いてるだろ？それとなんかお前裏の顔がある気がして。」

裏の顔？何それ？

「裏の顔なんてないですではさようなら」

怖くなって教室から逃げ出した