繋がらない糸。


約束の時間
約束の場所に
教えられた色のワゴン車に
見覚えのある人が
運転席にいた。



少しためらったけど
意を決して
助手席のドアを開け
アタシは明るく


『ど〜も☆』

そう言って車に乗り込んだ。


何せ急な誘いで
髪もボサボサ
そしてノーメイクだったアタシは
キャップを深くかぶり
GパンにTシャツ。



ケンは初めて会った時の
アタシとは全然違ったせいか

「誰かと思った;」


と驚いていたのを
今でもよく覚えてる。
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