Love Song
部屋着に着替え、テーブルの前に座る。


「今日は、自信作」


來愛は、嬉しそうな笑みを向けてくる。


あたしはそんな來愛に何も言わず、料理に手を付ける。


、、、確かに、美味しい。


「どう、どう?」

「普通」


せっかく來愛が作ってくれた料理に、そんな言葉を返す。


「そっか、そっか」


なのに、來愛は嬉しそうな表情をする。


「愛莉の「普通」は「美味しい」ってことだから、よかった」


そして來愛も、料理を食べ始めた。


こんなあたし達のことを、他の人間が見たらカップルだって思うのかな?


優しくて、真っ直ぐに愛の言葉をぶつけてくれる彼氏に、、、


素っ気無くて、可愛げのない、彼女。

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