Love Song
始めて、だった。


初音が、愛莉の弱音を聞いたのは、、、


初音も周りの人間と同じように、、、


愛莉は天才で、万能で、完璧の人間だと思っていた。


そんな愛莉が、Freiheitのギター・ライと親密な関係にあることを、初音だって知っていた。


でも、10代の頃から愛莉のことを見ている初音にとって、、、


それは若気の至りと言うか、幼い2人の恋だと思っていた。


恋愛の歌を書くには、恋をしなければ書けないし。


傷つくことがなければ、人の痛みも知れない。


だから初音は、2人の恋に何も言わなかった。


愛莉が良い歌を生み出すのに、彼の力が必要ならそれでいい。


もし邪魔になるようなら、排除すれば良いとさえ思っていた。

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