Love Song
むしろ、「感謝している」と言われ、、、


愛莉になんと声を掛ければ良いのか、初音はわからなくなっていた。


「愛莉の歌を、、、守りたい」


初音は言葉を振り絞り、小さな声で呟く。


「、、、ありがとう、初音さん」


愛莉は、初音にそんな言葉を返す。


「でも、、、音楽も來愛も好きなままで居たい。だから、あたし、、、全部から手を引く。來愛とも、、、もう、会わない」


切なそうに顔を歪める愛莉に、初音は來愛への愛の大きさを感じた。


初音も社長も、本気で愛莉と來愛のことを週刊誌に売ろうと思っていない。


ただ、初音は、、、


愛莉の生み出す歌たちが、本当に好きだったんだ。

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