あなたは双子ですか?
[キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン]


終わったと同時になるちゃんの元へ向かった

「なーるちゃん!」

「なにー?」
「川島虹斗の虹斗ってなんて読むの?」
「ななと」

……な、なと??
かっこいい…似合う名前。
「へぇ、もしかして、惚れたっ?!」
なるちゃんがにやけ顔で聞いてきた

…はっ?ほ、ほれ、惚れるとか、ないから、、ないない!

「絶対ない!」

思わず叫んだ。

それとほぼ同時に横から落ち着いたアルトの声がした

「____なにが絶対ないの」

「えっ?!」
振り向くと虹斗が、いた。
「わりー、青木さん、コイツ貰ってく。」
「どーぞっ!!」
な、なるちゃん?!目が輝いてるけど?!
たすけてえええ



「しっかり歩けアホ」
あほ?!貴方に言われる筋合いないわ !
「歩いてますけどおおお!」
「あっそ、」
素っ気なく返された
な、なによ?む・か・つ・く!
「で。どこ行くのよ」
「ココ。」
なによ。ココって!
[ガチャッ]

…え?
「…わ…」
そこは屋上だった。
天気がいいから、雲は少ない。
私好みの快晴。
心地よい風が吹いて、気持ちいい。
ふわふわするなぁ。
眠くなってき…

__ス-

え、寝息?

チラッ

虹斗
寝てるし。何の用なのよ?
地味に影に座ってるし。
ずるい!自分だけ涼しい場所に!
と、隣いいかな…


少し遠慮がちに虹斗のとなりに腰をおろした
ストンッ

わー、気持ちいい。

って、あ、授業、、、

一回くらいサボっても大丈夫よね、、

眠い、よ、

「んん…」

っ?!

あ、頭、肩に乗ってる!
緊張するなぁ……

あー、やっぱり、なんか今日おかしいよ、私!

「……き」

え?

「……つき」

つき?

「あ……つき…」

ズキ

___あつきって……?
あつきって?あつきって?
あつきって?あつきって?
誰?誰……
まさかだけど、
私のお姉ちゃんの、
相澤逢月?いやいや、
まさか…
で、でも
お姉ちゃんだったら……

何か熱いものが頬を撫でた。

_え?私、泣いてる?
あつきの名前呼んだだけで泣いてんの?
まず、なんで私泣いてんの?
意味わかんない……


泣き疲れた私に
睡魔が襲う。
そのまま私は眠気に見を委ねた。







「____ん。」

「お。起きたか」
え、私寝てた?

「目、腫れてるぞ、どうした?」

…あ………

「だ、大丈夫。保健室で保冷剤借りようかな」

『ははは』と作り笑いを見せた。

「そ、わかった。じゃ、戻るか。」

「…うっん…」

あ…やば、涙出そう…
堪えて…っ…

それに気づいた虹斗が驚いた顔で私の顔をのぞき込んだ

「おい?!大丈夫か?!」

「大丈夫。ただ、空が綺麗だったからっ…」

わ、変な嘘ついちゃったよ…
バレないよね?

「確かにな」

ニカッ
…かっこいいな…

って、かっこいい?!
…ない、ないよ…
絶対…っ

「保健室…ついて来てよ」
「はぁ?だるいな…」

そんなこと言わないで…
泣きそう…

「…嫌ならいいよ。」
「いい、行くわ」

優しいな…

「…ねぇ、あつきって?」

…は?え、今なんて?
あ、私が言ったの?
えっ?!

もちろん彼は、目をぱちぱちして驚いている。

「えっ、ごめ、なんもない」

「なぁ、俺あつきの事誰にも言ったことないぞ?」

…だって、寝言だもんね…
はは……

「………寝言。寝言で言ってたの。で、あつきって?」

「…お前に言ってどうなる?」

…そんなのどうもならないに決まってる。

「聞いてるんだよ?答えてよ!!!!……」

「…相澤逢月。今は海外に留学してる………」

彼は『お前と同じ苗字だな』と呟いた。

そりゃそうだ。
お姉ちゃんだから。
…ねぇ、あつきが好きなの?
「うん、お姉ちゃんだからね。」
あぁ、もう、どうして?
この感情はなに?

「__え?」

「相澤逢月 長女
相澤樹 次女
相澤夏稀 三女

私達 __。」
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