あなたは双子ですか?
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虹斗 -side-

「私達___

三つ子なの。」

今日知り合った同じクラスの、彼女。
___いつきって奴。

どうりであつきに似ていると思ったら、三つ子だと言う。


あつきは、塾が一緒で小学生の頃だけ、仲が良かった。
あつきは小学生なのにもかかわらず
ずば抜けて頭がよかった。

そんなあつきに告白された

俺は、クラスは違うが、名も知らない女子に想いを寄せていた。

「俺は、お前に恋愛感情を持てない。」

あつきは、俺に

「私、中学生になると同時に海外に、
留学するの__。」

「んだよ、それ?!」

もちろん、友達としては大好きだった。
本当は行ってほしくなかった。

だが、行くなって行ったら、何か、変わるのか?
俺はあつきに恋愛感情はないのに?引き止めるのか?

…意味ねぇよな

あつきはあっという間に海外へ行ってしまった。

今思えば想い出なのだろう。

三つ子…か、
空翔(そらと)今日風邪だってメールきたな

三つ子というなら

俺は双子の兄だ。

親の離婚で
俺が母さんの方。

空翔は親父の方。

引き離されたのだ。
それも___。
母さんに。
俺はたまに親父に会いにいく。
空翔とは結構会う。

母さんと親父もたまに会ってる。

なんで離婚したんだよってな。
まあ、戻ろうと思えば戻れるんだぜ。

ただ、ばあちゃんが別れさせたんだ。

厳しいからな。
俺達の世話で疲れてるだろうに、一息つくだけで怒るからな、
俺はばあちゃんが嫌いだ。

俺達の幸せを壊したからな。

「……………い」

空翔はどうなんだろう?
もし戻るとしたら空翔はどうなんだろうか。

「おーい!!!!」

「うるせ、」

「だって何回呼んでも気付かないし…」

なんだコイツ
いつき___。
なーんか、な、
変な奴だよな。

「ねぇ、あつきの事好きなの?」

なんでそんな事聞くんだ。

「そんなわけ無い」

「…そっか」

なんだ?

「教室、戻ろ?」

「おう」
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