好きで悪いか!
柱時計の針は、十一時半を指している。
ここに九時集合で自習を開始したから、もう二時間半か。
よく頑張ったよ、私。
「はい」
教科書類を片付け、帰り支度をする。
一番通路側に座っている私が出ると、先輩方がそれに続く。
「あー、肩凝っちゃったあ~」
ロビーに出ると、うーんと両手を上げて、伸びをする園田先輩。その仕草も声も、華奢な手足も、全部可愛い。
さすが先輩のハートを射止めた実力者。
「この後どうする? 近くに、母の知り合いがやってるカフェがあるんだけど、そこでランチでもどうかなあ?」
先輩へ話しかけた後、私におうかがいを立てる園田先輩に、慌てて首を振る。
「あっ、いえ。私は、家で母がお昼作って待ってますんで! どうぞお二人で……」
もうこれ以上、「カップル+1」はやだよ。
図書館で無言ならまだしも、三人で雑談しながらランチなんて、無理だ。
料理が美味しくいただける気がしない。
「あ、俺も。今日は家の用事があるから、帰らないと。ごめん。あと、ちょっと……古賀さんに話があるんだ。沙織、ちょっと席外してもらっていい?」
ここに九時集合で自習を開始したから、もう二時間半か。
よく頑張ったよ、私。
「はい」
教科書類を片付け、帰り支度をする。
一番通路側に座っている私が出ると、先輩方がそれに続く。
「あー、肩凝っちゃったあ~」
ロビーに出ると、うーんと両手を上げて、伸びをする園田先輩。その仕草も声も、華奢な手足も、全部可愛い。
さすが先輩のハートを射止めた実力者。
「この後どうする? 近くに、母の知り合いがやってるカフェがあるんだけど、そこでランチでもどうかなあ?」
先輩へ話しかけた後、私におうかがいを立てる園田先輩に、慌てて首を振る。
「あっ、いえ。私は、家で母がお昼作って待ってますんで! どうぞお二人で……」
もうこれ以上、「カップル+1」はやだよ。
図書館で無言ならまだしも、三人で雑談しながらランチなんて、無理だ。
料理が美味しくいただける気がしない。
「あ、俺も。今日は家の用事があるから、帰らないと。ごめん。あと、ちょっと……古賀さんに話があるんだ。沙織、ちょっと席外してもらっていい?」