好きで悪いか!
入学して半年も経っていない私が、生徒会の内情にこうも詳しいのは、やっぱり恋の力の成せる業だ。
友永先輩にお近づきになりたい一心で、生徒会に入ろうかと思ったこともある。
だけど調べて分かったのは、生徒会には入ろうと思って入れるものじゃないということだった。
わりと特殊な私立高校ということもあってか、生徒会には「教師か、生徒会役員からの推薦」がないと入れないらしいのだ。
推薦といっても、「入りたいから推薦してください」ではなくて、「入らない?」という相手方からの打診を意味するらしい。それはつまりご指名であって、断るに断れないという噂もある。
そんな特別な場所に、私なんかがお邪魔してもいいのかなとビクビクしつつも、「生徒会長からのお招き」という免罪符があれば許されるだろうかと、書記代理としてお呼びがかかる日を待っている。
そんなある日、学校に行くとクラスの空気がおかしかった。
教室に入ると、ざわざわしていた話し声が、一瞬シンとした。
ほとんどの視線が私に集中した。
――え?……なに?
気のせい……か。またすぐにざわつき出した教室に、首を傾げながらとりあえず席に着く。
すると待ち構えていたようなタイミングでやって来たのは、優菜と美希だ。
友永先輩にお近づきになりたい一心で、生徒会に入ろうかと思ったこともある。
だけど調べて分かったのは、生徒会には入ろうと思って入れるものじゃないということだった。
わりと特殊な私立高校ということもあってか、生徒会には「教師か、生徒会役員からの推薦」がないと入れないらしいのだ。
推薦といっても、「入りたいから推薦してください」ではなくて、「入らない?」という相手方からの打診を意味するらしい。それはつまりご指名であって、断るに断れないという噂もある。
そんな特別な場所に、私なんかがお邪魔してもいいのかなとビクビクしつつも、「生徒会長からのお招き」という免罪符があれば許されるだろうかと、書記代理としてお呼びがかかる日を待っている。
そんなある日、学校に行くとクラスの空気がおかしかった。
教室に入ると、ざわざわしていた話し声が、一瞬シンとした。
ほとんどの視線が私に集中した。
――え?……なに?
気のせい……か。またすぐにざわつき出した教室に、首を傾げながらとりあえず席に着く。
すると待ち構えていたようなタイミングでやって来たのは、優菜と美希だ。