アイイロ
僕はレジを店長に教わっていた

バックから聞こえる二人の声


君と有子はひとつのコーナーを任されているみたいだ


そのポップを書きながらの会話を僕は聞いてしまった



「つーちゃんは神山くんと元々知り合いなの?」


「違うけどもう仲良しだよ♪」


「そうなんだ…昨日が初対面だよね?」


「それも違うよ」



僕の認識では…



君と僕がちゃんと対面したのは昨日が初めてだった



なのに違うと答えた君




「だって椿くんは毎日この店の前通ってたしあたしがレジやってるときに椿くんがジャンプ買ってた!」





僕は嬉しかった




僕が毎日通ってること
僕が店に来たのを知っていたこと







僕の存在が



君の中にあったこと
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