枯れない花
『あの、それで…
咲希のこと…』
話はゆりあから、きりだした。
『あぁ、咲希のこと!』
『何を知ってるんですか?』
やはりまだ、打ち解けれない。
『咲希、一人で暮らしてたってこと知って
る?』
『はい、知ってます。』
『それで、あの…』
『なんですか?
全部、言ってください。』
『咲希、ホームレス状態だったって、知って
る?』
『いえ、知りません。
でも、お父さんとの家があるはずで
す。』
『それが、売られたんだよ。
実は、俺、建築関係の仕事してて
たまたま、咲希の家を壊す事になって。
それで、いつ売られたかが分かった。
ちょうど、15年前に売られてた。』