あいたい
変わりばえしない日々。毎日が同じことの繰り返し。でも私はそんな日常が気に入っている。

朝起きて家事の合間に食事。子供の世話に追われてあっという間に1日が終わる。

子供はかわいいし旦那に不満はない。
何の不自由もなく暮らしている。

私の心は安定しているーーー。

ーー安定。それはとても重要なこと。
結婚はやっぱり正解だった。

毎日心穏やかに暮らしていけることは何より幸せだということに気づかせてくれたから。


「ママぁー! 喉かわいたよぅ」

いつの間にか足元に子供がいた。
その訴えにニッコリと笑いながらコップに麦茶を注いで渡した。

「ありがとう。ママ」
コップを受け取るときちんといすに座りこくこく、と喉をならして飲む。こんなことで満足そうにーーすべてを満たしたかのような顔をして。


子供はどうしてこんなに無邪気なのだろう。大人はいつから無邪気でなくなるのだろうーーー。

< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop