キミとひとつになれたら



少し低めの声で囁かれたそれは、麻酔のように全身を痺れさせた。




「好きだよ」



彼の手が、頬に触れた。





「好き……」



スーッと、指で顔を輪郭をなぞり……、





「んっ……」



首筋を指でスッと撫でた。






「したい……」


「え……?」


「今、小春ちゃんにキス……したい」




キス、という単語に思考回路が停止した。






「……ダメ?」




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