キミとひとつになれたら




しばらくして、階段を上がってくる足音が聞こえてきた。



咄嗟に、ベットに潜って寝たフリをした。






―ガチャ




「小春ちゃん……」



私を呼ぶ声がした。
けど寝たフリを貫いた。




ギシッと、彼がベットに上がってきた音がした。






「寝ちゃったの?」



耳元で吐息を吐くように呟かれ、ビクッと反応してしまった。




「…可愛いね。小春ちゃん」



私のすぐ横に寝転がった彼は、両手を私の体に回してギュッと抱きしめてきた。





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