キミとひとつになれたら
「んっ……!」
慌てて私から手を離し、引っかかれた右手を押さえた。
よしっ…!
今のうちに……。
「っ…小春ちゃん!!いい加減にしないと…僕だって、怒るよ?」
低く呟いて、彼はポケットから折りたたみ式のナイフを取り出した。
「いっ…いやあぁっ……!!」
殺される!!
このままじゃ私…彼に……。
咄嗟にそう察知し、急いでリビングから出た。
早く……。早く、外に……!!
玄関へと必死に走った。
玄関のドアノブに手を伸ばした時。