キミとひとつになれたら
すぐ戻ってきて彼はトレイを持っていた。
トレイの上にはナイフ。
そしてもう1つ。
「注射器……」
何故か、病院で使用する注射器が。
「小春ちゃんに痛い思いさせるの嫌だから、麻酔をしてするね」
麻酔……?そんな物、どこで……。
私の心を読み取ったのか。
「ネットでゲットしたんだ。本当に便利な世の中だね」
と、得意気に言った。
便利になり過ぎてしまった世の中を、呪ってしまいたい。