キミとひとつになれたら
私は、もう……。
「私も……」
恐る恐る手を伸ばした。
四ノ宮くんの頬に触れた。
私の手は自分でも驚く程震えていた。
「私も……愛してた……」
過去の事。
だから、愛してた……。
「愛してたよ……。四ノ宮くん……」
「…何で……」
ポロリ。
彼の手から点火されたままのライターが落ちた。
ライターの火でカーペットが燃やされて、焦げ臭い匂いがした。
「…何で……過去形、なの……?」