キミとひとつになれたら




部屋に広がる焦げた匂い。


こうしてる間にも、カーペットはどんどん燃えていく。





火は静かに広がっていく。


四ノ宮くんは、人形のように無表情になった。






「っ…ごめんなさい……本当に」




抜け殻のようになった彼には、もう何もを言っても届かない。







四ノ宮くんと過ごした、楽しかった思い出。



一緒に勉強して。


一緒に登下校して。


一緒にご飯を食べて。


一緒に他愛のない話をして。






2人で過ごした時間が、走馬灯のように頭の中を流れた。




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