キミとひとつになれたら





家の外に出て、私は力が抜けてペタンと座り込んだ。


久々の外。



外の風と空気が、気持ち良く感じた。





「小春……大丈夫か?」


「…うん。翔くんも…大丈夫?」


「あぁ……」




翔くんはグッタリした。


私も同じように、脱力した。





気がつけば、家は燃えてた。


真っ赤な炎が家を丸ごと包み込み、全てを燃え去ろうとしていた。





家の中にはまだ、いる。
逃げようとしなかった彼が。




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