キミとひとつになれたら
「この痣と、何か…関係があるんじゃない?」
素早く捲られた制服の袖。
もちろん慌てて隠したけど。
「その痣ってさ、家族にされてるの……?」
「……」
「だから……誰にも相談できないの?」
私の心を、射抜いてる。
きっとこの人には、誤魔化しは聞かない。
「誰にも言わない……?」
「言うわけないじゃん」
「…約束、してね……」
何故か私は、この人になら、四ノ宮くんになら、話してもいいって思ってしまった。
「これは……兄に、殴られて…こうなったの。この痣は、兄に…殴られた、痣……」
震える声で、静かに言葉を綴った。