LOVELIKE!


中学3年ー春

入学式 [クラス替え]





「きゃぁぁぁぁぁ!」


時計の針は

7時半を過ぎているのに

気付いて飛び起きる


「ど、ど、どうしよぅぅ....あと5分でバス行っちゃう〜!!!!」



パジャマを脱ぎ捨てて

制服を手にとって

顔を洗って

髪の毛はお気に入りのツインテール。





「よしっ!あと3分!走れば間に合うね!」



ぐぅぅぅぅ




靴を履いた途端に鳴り出すお腹。



「き、昨日夜ご飯食べてないんだった....どうしよう....」


お母さんは今日に限って仕事早い日だし。

冷蔵庫にはどうせ昨日の余りのヤキソバくらいしかないだろうし。←嫌い


「ううう....あきらめよ....」


半泣きでドアを開けた時


「おせぇ....


クラス替え当日に遅刻とかまじねぇ。」


「あ、蒼....!?」

「とりあえず、行くぞ。」

グイッ

「わぁっ!ちょ、待って!」



超ふてくされた顔で私の手首をつかみ走り出す蒼。

蒼こと、一ノ瀬蒼は私の幼なじみ。


マンションの隣に蒼が引っ越してきて9年間。

幼なじみ の関係変わらず

今日から中3です♪


「あ、蒼、ほんと足はや....」


「莉桜が遅いんだよ。


あと30秒かよ....チッ」

舌打ちをした蒼は


「緊急事態。」

膝をついて後ろに腕を出す

「ん。」

「え....っと」


「おぶされ。バカ。」


「えぇっ!?いいよ、私重いし....」


グイッ

「きゃっ!」

「俺が良くねーんだよ。ちゃんと捕まってろ。」



私を背中に乗せると全速力で走り出した蒼


「〜っっ....」

中3にもなって、恥ずかしいってば....。


キキーッ


「お、セーフ。」


ちょうどバス停についた頃バスが到着。


「よ、よかった....」

「感謝しろよ、感謝」



こんなにぶっきらぼうだし、バカな蒼だけど。

でも....。



ぐぅぅぅぅ



「っっ!!///」

「何お前....朝たべてないわけ?」


「....昨日の夜、ヤキソバだったんだもん」


うう....恥ずかしい....

バスの中で鳴らなくても....。


ムグッ


そう思った瞬間、
口の中に何かが突っ込まれた


「ん、これ....」

モグモグ

「大好きなたまごやきパンだー♡♡」



コンビニ限定の甘くてふわふわなたまごやきパン。

思わずほっぺを抑えてん〜と声を出した


「残りもやるよ。」

ほら、と残りのパンを私に渡す

「い、いいの?」

「うん」



そう、こーゆーとこ。




甘い物嫌いなのに、わざと買ってきてくれるトコとか。

毎朝私の家で待っててくれるとことか。



「ありがとう、蒼!ほんと、大好き!」

「は、はぁ?!///んだよ、いきなり....」


「優しいなぁって!」

「んなの知ってるわ」


こんな 毎日 が

ずーっと続けばいいのに!








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