101日ドロップ
「えっ…!?ちょ、なに!?」
あたりをみまわしても、一面真っ白。
入ってきたはずの入り口もない。
慌てていると、どこからともなく声が聞こえた。
『ずいぶんお困りのようですね。』
低くも高くもない落ち着く音程の声。
「誰ですか。」
ちょっとだけムッとしながら聞くと、声の主はのどの奥をククク、と鳴らして笑った。
なに笑ってんだ、とか思いつつ答えを待つ。
すると、フッと耳元に吐息を感じた。
バッと振り返ると、そこには執事服をまとう顔立ちの整った男性が立っていた。
「うわぁ!?」
あまりの驚きに飛び退く。
そんな私を見て、さっきより盛大に笑った。
「まぁまぁ、怪しいものではございません。」
そういって、にっこりと笑うと、うやうやしくお辞儀をした。