僕らの記憶
「それで、何?」

すると泉は、話ずらそうに言う。

「和也くんは、翔太くんと仲良かったよね?翔太くんから、何か相談とか、されてなかったの?」

俺は、その言葉を聞いてぎくりとした。

「いや、なにも…聞いてないよ。」

二人の間に、沈黙が流れた。



『和也』

ふと、どこかから翔太の声が聞こえた気がした。

いや、絶対聞こえた。

「翔太の声がした」

そう言うと俺は声がしたほうに向かって走っていた。
いつのまにかに、足が動いていた。

「和也くん!!?危ないよ!ねえ和也くん!!!」
泉が後ろから叫んでいる。

聞こえていたが無視した。

今は、そんなことより…!!!
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