また、
リビングは明かりがついていて両親がワインを空けていた。
「帰ってたんだ。」
俺はチェイサーとして置いてあるミネラルウォーターを手に取る。
「直、煙草やめなさいっていってるでしょ。」
母親が俺の持つコンビニの袋をみて顔をしかめた。
一応弁護士だったな、母さん。
「未成年の喫煙は刑務所には入れるのよ。」
「でも実際未成年者の喫煙が多いから厳重注意で終わりなのが事実。」
「後3年待てば吸えるだろ、我慢しないか。」
そういう父親は最近禁煙に成功したらしく、しばらく煙草を吸っているところを見ない。
「その3年で俺は死ぬね。ニコチンで身体できてるから。」
「あのね、直が刑務所ぐらい私は構わないけど私達も黙認した罪が課せられるのよ。」
息子が刑務所は構わないのか。
本当にバリバリ放任主義な親だな。
「はいはい。知ってンよ。」
俺はそういうとミネラルウォーターを飲み干した。
冷蔵庫から新しいミネラルウォーターとウィダーインゼリーを取り出し、ミネラルウォーターを机に置いた。
「俺課題があるから。禁煙は考えるよ。」
心にもない事を口にして俺は部屋へ戻った。
< 15 / 28 >

この作品をシェア

pagetop