地味女は、伝説の美少女?!
あ、自己紹介すんの忘れてた。



俺、全国2位の暴走族
『露悪』[roa]の副総長。


あ、暴走族って言ったら悪いイメージかもしれないけど…


俺達の族は薬とかしねぇし自分達からは手を出さない。


やられたらやりかけすけど♪



俺の名前は海崎 雷[kaizaki rai]


高校三年生



──────────────────







ごてっ



鈍い音がした。



何の音だ?



俺は、音がした後ろを向く。



さっきの女がこけたみたいだ。



『どうでもいい』


そう思った瞬間…



ポロっと音を立てて
地味女のメガネが外れた…



「いったたぁ…」



女から、小さな声が漏れる…



…?!



こいつがさっきの、地味女?



メガネがとれ…



綺麗で大きなまつげと瞳。


さくらんぼみたいな色の唇…



肌は白くて…



頬は桜色ー…



メガネ取ったらこんなに可愛いのかよ?



これで
三つ編み取ったらもっといいのに

目が離せなくなり…



「だ、大丈夫か?」


そして、気づいたらこんな言葉を発していた。



普通の女子には、こんな事言わない。



そして、俺は手を伸ばした。



「あ、はい。
ありがとぅござぃます」



「どーいたしまして」



綺麗な顔をしてるな…
ここまで、可愛い女初めて見た。



「あ、メガネ取れてた!
か、顔…見ました?」


慌てた様子で話しながら落ちていたメガネを、カチャと音を立ててかけた女。



「…あぁ」



「さ、最悪!」



はぁ?



「なんで、顔隠すんだ?」



もったいない。



「あなたには、関係ないっ
私に関わらないで!」



なぜか、この声がさみしそうな声に聞こえた。



「無理!
関わるから♪」



「そぅ。
じゃあ、何があっても、知らないよ?」



「はぁ?」



今の声…こいつの声だよな?



「一応、俺は露悪の副総長だから!
へーきじゃね?」


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