王子様のイイナリ~出会い~
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『…なんで私なんかに告白してきたの?罰ゲーム?それとも遊んでるだけ…?』
『そんなわけないだろ。…中学のときからずっと…お前のことが好きだったんだよ』
『………うそ…』
確かに、同じ中学だっだったけどそんなに前から…?
だとしたら、嬉し…
『なんてな。冗談だよ、ばーか』
『は?』
『最近、周りの女たちがぎゃーぎゃーうるせぇから静かにさせるために彼女作っておこうとしてたわけ。そうしたら昨日、お前がいたからちょうどいいやって…』
『…もうわかった。いいよ』
前言撤回。
やっぱりこいつは最低だ。
『帰る…』
教室を出ようとしたその時…。
パシッ………。
『…待てよ』
手首をつかまれてしまった。
『何?』
『お前さぁ、俺に告白されたってことがどういうことかわかってる?』
『え…?』
いきなり何…?
『もし俺をふってもふらなくても、女たちのターゲットにされるわけ。それなら俺と付き合って守られたほうがいいと思わないか?』
『それは…そうだけど。ってか女の子たちのターゲットにされた原因はあんたでしょ…』
『まぁ、確かにな』
ふっと笑う。
『笑い事じゃないから』
『絶対守ってやるから…。俺と付き合えよ』
……ドキッ……
急にそんな真剣な顔しないでよ…。
『うん…』
自分でも気づかないうちに返事をしてしまった。
私今、うんって言っちゃった!?
『…マジ…?』
少しだけ驚いた表情のあいつ。
どうしよう…。
でも、やっぱり女の子たちは怖い…。
最低なやつだけど守ってくれるって言ってるし…。
『期限付きだよ…。女の子たちの嫌がらせが収まるまでの間だけ』
『嫌がらせが収まればいいけどな』
『う…。嫌なこと言わないでよ』
『俺が全力で守るから関係ないけどな』
なんか、恥ずかしい…。
『…よろしくお願いします』
『ああ』
こうして私は神田氷雅と付き合うことになった。
こんなはずじゃなかったのに…。
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