王子様のイイナリ~出会い~
「いい加減にしなさいよっっ!!」

先輩が腕を振り上げる。

「いいんですか…?私を殴っても…」


「は?」


なんか、ムカついてきた。


徹底的にやりあおう。


「私が、あなたたちに殴られた~って神田くんに言ったら…どうなりますかね?」


私…、めちゃくちゃ性格悪っっ!!



「っ~~、うるさい!!」


ビンタ来る!!


ぎゅっと、目をつぶる。


パンっっ!!


「……………………?」


痛くない…?


目の前に神田氷雅の姿。


庇ってくれた…?


「あ…、氷雅…」



叩いた本人がびっくりしてる。


「ご…、ごめんねぇ~氷雅!だいじょーぶ…?」


先輩は罰が悪そうに話しかける。



「うるさい。邪魔だ、退けろ」



私の腕を掴んで歩いていく。


「…え?あ…」


完全に女の子たちは静かになった。




「どこいくの?」


「保健室」



「え?」


授業は…?



「サボるぞ。授業」



まじですか…。









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