王子様のイイナリ~出会い~
がむしゃらになって走っていた。


無意識のうちに屋上へ到着。



「はぁっ…はぁっ…」


全速力はやっぱきつい。



いろんなことに疲れてしまい、その場に座り込んだ。



しばらく息を整えていると、涼花がやって来た。



「美羽~!!大丈夫~!?」



「大丈夫な訳ないでしょ…」



「てか、王子といつの間にあんな関係になってたの!?昨日初めて会ったんだよね?」


「いつの間にって言われても…。いきなり現れたから…昨日も特に何もなかったし」


「ふぅ~ん…じゃあ、あれだね。王子に一目惚れされたんだ♪」


「は!?」


一目惚れ…?絶対ありえない!!


「やったじゃん、美羽♪」


「…楽しんでるでしょ。涼花」


「あったりまえ♪だって美羽のこういう話、初めてじゃん♪彼氏作ったことないし」



「まぁ…、彼氏は欲しいなとは思っていたけど…アイツはない」


「ん~、確かに周りの女の子たちのひがみは凄そうだよね~。ま、頑張れ☆」



「他人事だと思って…」



「でも、神田氷雅はいい物件だと思うけどな~。顔よし、頭よし、運動よし、それにみんなの人気ものだし。彼氏としては最高じゃない?」






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