バスケ部マネになりました?
ばかみたい。
「本当に可愛いよね~!」
わたしなんかの機嫌とらないでよ。
「付き合ってください!」
わたし、可愛くなんかないんだ。
「ちょっと、あんた!危なっー」
...え?
「...痛い」
「頼む、勘弁してくれ!」
考え事してたわたしは、いつの間にか体育館の前にいたらしい。
目の前にいるのは、話したこともない人。
「今度なんかで埋め合わせするから、許せ...。俺は狭山大樹。1のBだ。こんな時になんだが、よろしくな」
「ん」と言って、手を差し出してきた。
...握手?
よくわかんないけど、とりあえず握り返しておいた。
「わたしは湊川涼香。よろしくね?」
いつもどおり、作り笑いをした。
こうしておけば敵だって作らないし...。
「...なんかお前、無理してねぇか?」