恋音
「ごめん・・・ほんっとにごめん・・・」
悠也は泣いている私の頭をなでていた。
しばらくすると、悠也は出て行った。
私は今日はもう帰ることにした。
泣きながら靴箱のところへ行こうとした。
すると下を向いていたせいで、誰かとぶつかった。
顔を上げると・・・
魁斗だった。
でも昨日の魁斗とは違い、茶髪に着くずした制服、ネックレスだった。
こちらをビックリしたような顔で見ている。
「なんかあったか?」
そう言う魁斗の胸に、
思わず抱き着いてしまった。
魁斗は何も言わずに私が泣き止むまで手を握ってくれていた・・・