Entre nous
そんな事をぼんやり考えて空を眺めていると……
トントントンと誰かに肩を叩かれる。
隣の男子だ。
正直、今は空を眺めていたい気分だった為に、ちょっと機嫌が悪くなる。
だけど、ここはちゃんと相手をしなければと、思い直し、
「……何?」
と口を開いて聞いてみる。
「あ、いや……遅かったからどうしたのかなって」
なんだ、そんな事か。
「……別に」
曖昧にそっけなく返す。
不愛想に見えたかもしれないが、人を相手にするのが苦手な性分なのだ。
仕方がない。