お前はもう、俺のモノ。
「あたしこんな人知らないよ?
じゃあ、あたしたちじゃないんだよ!」
あたしはそう言って、早く電車に乗ろう、と那留に促した。
「まぁ、ナンパだしいっか。」
那留がこう呟いていたことは、ゆうゆは知らなかった。
プシューという電車の扉が開く音がして、あたしたちは乗り込んだ。
「はぁ、疲れたー」
「なーに朝から疲れてんのよ。
で、昨日の告白はうまくいったの?」
うっ。
今その話題はちょっと......、と思いながらも言っちゃうあたし。
「昨日ねー、あたしが告白したら、なんか笑われて。
しかも辻村君はあたしのこと忘れてたんだよ~?」