☆短編集②☆
確認はきちんとしましょう☆『イジメ+二重人格』
俺はイジメられ中。

何故かって?

それは、馬鹿な奴に
嵌められたから。

なんで、弘毅と麗一先生しか
話しをきいてくれないんだろう。

ちょっと考えればわかるのに……
事の発端は
二週間前まで遡る。

隣のクラスの石田に
呼び出されたことから始まった。

理由は馬鹿馬鹿しいが
俺が気に入らないとか。

そんなこと、
知ったこっちゃない。

本当馬鹿。

だが、そんな馬鹿な石田の
迫真の演技が通用したらしく
呼び出された二日後から
イジメられるようになった。

教科書や上履きは
持って帰ってるから
被害は出ていない。

そして、俺は
あることを計画した。

それは、全校集会で
麗一先生と弘毅に
一芝居打ってもらうこと。

シナリオはこう。

数日間学校に行かず、
久々に俺から電話を受けた
麗一先生に態と大声で
「はやまるなよ、幸人!!」
と叫んでもらい、
出て来た俺は
怪我をして行く。

二人に提案したら、
苦笑いしつつも
賛成してくれた。

提案したのは、
正確には俺じゃなくて
もう一人の人格・ユウだ。

こいつは口が悪い。

数日後、それは実行された。

平日の昼間の職員室。

「はい、花見川高校……
幸人? どうした?

待て待て、はやまるな‼

辛いのはわかるが
はやまっちゃ駄目だ」

さて、職員室は
どんな様子だったか
後で訊いてよう。

手筈としては、
この後、麗一先生が
弘毅に伝えに行き、
二人で家に来る。

翌日、麗一先生に
連れられて学校へ来た。

「幸人、大丈夫か?」

心底心配そうな声で
二人が訊いてくる。

『うん、大丈夫だよ』

如何にも、大怪我ですと
演出して集会が行われる
体育館へは弘毅が支えてくれた。
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