私の中で男になって
第2章    異質、故に補完
孤独を感じることはなかった

楽しそうな声でざわめく学食で一人ご飯を食べるのは心苦しいけど

基本一人でいるのは平気だった



いや、むしろ

一人でいることを好んでいた


さみしいとは思わなかった

思えなくなっていたのかもしれないけど

今の私がどんなふうに否定されようが、

私は私であることはやめられない





さみしいとは思わなかった

それは強くなったのかもしれないけど

感じる心が麻痺した、壊死したというほうが正しいような気がする




私は私であることをやめられないけど、

私がこのいまの社会の中にいることもやめられない

逸脱者になるリスクを考えると

社会に溶け込んだほうがいい

いくら居心地が悪くても
がんばればいいんだ

がんばることでわたしはまたこの社会にいられる

疲れていたのかどうかはわからない




やっと頑張らなくていいところを見つけた



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