私の中で男になって
優れているという定義が、

他より勝っていたり、何か人にはない力があることなのだとしたら

私は人として優れたほうだとは思えない

自分のことが嫌いとまでは言えないが

もっとこうだったらなぁと思ったことは多々ある



頭が良かったら社会的に認められるのではと

埋め合わせに勉強はしたけど

上には上がいてこんな中途半端な位置にいたのでは気休めにしかならなかった



コミュニケーション能力があればと思って自分を変えたり行きたくない場所に行ったりしたけど

元からごく微量しかないコミュニケーション能力を
自己実現の野心で作り出すことはできなかった




一番最近では貯金が50万になったら整形しようと考えていた

でも実際貯金が50万を超えたところで

整形というレッテルを社会に貼られることを私は恐れた



いや、そんなことより

翔君が好きになってくれたのは

今のこの私だったから

わざわざ変えなくてもいいと思ったのかもしれない




< 13 / 64 >

この作品をシェア

pagetop