私の中で男になって
大学には友達がいた


将来のことを話し合ったり一緒に旅行するような仲じゃないけど

私はこの関係が一番居心地がいいんだ


つかず離れず一人にならないために

それがすべてとは言わないけど、お互いのどこかにそういうものがあるんだと感じる

私はあなたの中に入らないから、私の中に入らないで

否定しない、傷つけない、いつもにこにこ

バカを言って、一緒に笑って、ひとりじゃない



傷つかない、否定されない、一人にならない


友達ってそういうもんだろうと感じる



誰だって顔にも声にも出さないけど

心の奥でそう言っている私がいる

私はその私が人より少し手前に来てて大きくなりすぎてるだけ

それだけの話だと思っていた











翔君に会うまでは






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