キミのおかげ。
誰だかわからないけど行ってみる。
視界がひろがって見えてくると俺と同じ学校の制服を着た女の子がおぼれていた。
俺はすぐわかった。あれは植木衣梨奈だ。
美人で頭もよく、モテるやつ。
そして俺の片思い中の相手。
”助けないと”その想いが俺を動かした。
ブレザーを脱ぐと海に飛び込んだ。
必死につかもうとするが波に流されていく植木。やっとの思いで手首を掴むと一気に背負って陸に上がった。
< 37 / 42 >

この作品をシェア

pagetop